新たな地図表現へ|東京地図研究社|地理空間情報で未来社会を切り拓く

取り組み・実績WORKS

新たな地図表現へ

東京地図研究社では、従来の枠にとらわれずに様々な地図表現方法を日夜研究しています。以下では、新たな地形表現方法として考案した「多重光源陰影段彩図™」をご紹介します。

多重光源陰影段彩図™

本手法は、数値標高モデルを用いた地形表現において、光源による方向依存性を軽減し精細さとナチュラル感を目指して開発しました。
地形の見やすさと地図としての美しさを損なうことなく、従来の陰影段彩図にある地形で描ききれなかった地表面の起伏を精緻に表現できることが最大の特徴です。複数の光源を設定した「凸凹地図スタンダード(Std.)™」(多重光源陰影段彩図™)と微地形をさらに詳細に描き出す「凸凹地図プレミアム(Prm.)™」(特許取得済み)の2つをラインナップしました。

多重光源陰影段彩図TM

特許取得
特許番号:特許第6145196号 特許権者:株式会社東京地図研究社

【仕様データ】
基盤地図情報標高モデル5mメッシュ / 10mメッシュ(国土地理院)
MapPackage2012年版、日付指定全国市区町村界データ2013年版(東京地図研究社)

多重光源陰影段彩図™の特長

  • 輝度があがるため、全体的に鮮やかで明るい
  • 一方向からの光源では表現しきれなかった数m レベルの小地形の表現可能
  • 標高値の強調を抑えられるため、山地から低地まで違和感なく表現可能
  • 陰影段彩図の比較1(新宿周辺)

    陰影段彩図の比較1(新宿周辺)
    左)多重光源陰影段彩図™ 右)従来の陰影段彩図
    多重光源陰影段彩図™は全体的に明るく、膨らみのある段丘面が表現される。段丘を樹枝状に開析する谷も、多重光源陰影段彩図™では鮮やかに表現された(A、B)。

  • 陰影段彩図の比較2(立川周辺)

    陰影段彩図の比較2(立川周辺)
    左)多重光源陰影段彩図™ 右)従来の陰影段彩図
    立川断層の撓曲崖(A~B)は、従来の陰影段彩図(光源左上)では見えにくかったが、多重光源陰影段彩図™ではくっきりと判読できる。その他の段丘の表現も明瞭となった(C、D)。

光源の種類と作製手順

  1. 3方向を光源とした陰影図を準備
    ※光源高度を統一、標高値を強調
  2. 画像処理ソフトにて上記を独自手法で合成し、色補正を行う
  3. GISにて多重光源陰影起伏図™と段彩図を合成
  • 多重光源陰影起伏図

    多重光源陰影起伏図™

  • 作製手順

作成手法ラインナップ

ご用途に応じて、オーダーメイドにより皆様にご提供いたします。専門的な地形調査はもとより各種メディア、防災、教育、ツーリズム等、空間情報社会における幅広い用途での利用が可能です。

凸凹地図スタンダード(Std.)™ / 多重光源陰影段彩図
凸凹地図スタンダード(Std.)™ / 多重光源陰影段彩図

方位(上方、右側、左側)と明度が異なる3種類の陰影起伏図を合成し、方向依存性を緩和した地形表現手法です。従来の単光源陰影図では表現が難しかった特定方向に直線的な地形も視認しやすくなります。

凸凹地図プレミアム(Prm.)™ / 多重・照射法疑似陰影段彩図
凸凹地図プレミアム(Prm.)™ / 多重・照射法疑似陰影段彩図

多重光源陰影起伏と、地形解析により生成した疑似的な陰影とを合成した地形表現です。凸凹地図Std. よりも、微地形をさらに詳細に描き出すことができます。

採用実績

2016年11月 東京都立中央図書館企画展示
【東京凸凹地形 ―地形から見た東京の今昔―】地図パネル「東京全図」
2017年8月 茨城県北ジオパーク推進協議会「茨城県北ジオパーク総合ガイドマップ」
2017年12月 日野市郷土資料館
【日野用水開削450周年記念特別展 日野人が守り育てた緑と清流】地図パネル「日野市域の用水と地形」
2019年3月 茨城県北ジオパーク構想パンフレット(水戸、棚倉、平磯)
2020年3月 茨城県北ジオパーク構想パンフレット
2022年3月 府中市史用の地図
2022年5月 慶應普通部教材用地図2022

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