福祉への取り組み|東京地図研究社|地理空間情報で未来社会を切り拓く

取り組み・実績WORKS

福祉への取り組み

東京地図研究社では社会貢献活動の一環として、福祉関連情報のGIS データ化や地図製作に取り組んでいます。

歩行支援データベースの作成

歩道ネットワークデータ
歩道ネットワークデータ

全ての歩行者の移動のために一定の安全が確保されている歩行者用の通路が歩道ですが、その歩道上には、歩行移動困難者から見れば様々なバリアが存在します。たとえば車いす利用者にとって傾斜、幅員、段差、交差点等は大きなバリアとなり得ます。しかしこれらの位置をマップで知ることができれば、あらかじめ回避するようなルート選択も可能になってきます。
そこで、当社では、歩行移動支援のマップ用のデータとして、歩道のバリア情報をネットワーク状に可視化した「歩道ネットワークデータ」の作成に取り組んでいます。

データ整備事例
データ整備事例

東京都府中市中心部における歩道のバリア情報

府中駅周辺の歩道は、ほぼ車いす同士がすれ違える幅員となっていますが、分倍河原駅や府中競馬正門前駅周辺では、車いす同士ですれ違うことが難しい幅員の歩道が見受けられます 。
また、府中本町駅から東京競馬場にかけて、高齢者や車いす利用者が通行する際、苦痛に感じる傾斜の歩道があることがわかります。

視覚障害者誘導用ブロック
(点字ブロック)データ
視覚障害者用誘導ブロック(点字ブロック)データ

歩道上の視覚障害者用誘導ブロック(点字ブロック)は、視覚障害者にとって目的地までのガイドとなる重要な指標(公共インフラ)です。しかしながら、途中で途切れてしまう、道路工事で剥がされる、そもそも設置されていない等、必ずしも整備進んでいるとは言えない状況です。
当社では、点字ブロックの整備が比較的進んでいると考えられる地域を重点的に調査し、「点字ブロックデータ」の作成に取り組んでいます。

データ整備事例
  • 府中市中心部における点字ブロックの整備状況

    東京都府中市中心部における点字ブロックの
    整備状況

    京王線府中駅近辺では線状(誘導)ブロックが比較的よく整備されていますが、500m 圏内を越えると交差点近辺の警告(点状)ブロックのみとなってしまう状況が分かります。

  • 東高田馬場駅周辺(高田馬場一丁目)における 点字ブロックの整備状況

    高田馬場駅周辺(高田馬場一丁目)における
    点字ブロックの整備状況

    新宿区高田馬場界隈は視覚障害者向けの施設が存在し、都心において点字ブロックの整備が進んだエリアの1つです。横断歩道内のエスコートゾーンや、音声案内付き信号機なども含め、駅から一定範囲内で行動が可能になっていることが分かります。

地域の市民協働への参加

府中市中心部における点字ブロックの整備状況

より精度の高い、歩道のバリア情報のデータベース化の取り組みの一つとして、ボランタリーな市民活動を通じたマッピングイベントによる現地調査を東京都府中市で実施しています。
現地調査では、段差やポールなど各自でバリアと感じるものの情報や点字ブロックの位置やスロープの有無などの敷設情報を収集し、車いす利用者の方にも参加頂くことにより、実際に障害者の立場からの意見を取り入れました。
現地調査で集約した情報を地図用にデータ化した上で、様々な場面で様々な方が利用可能なオープンデータとして、一部をフリーで提供できるようにしており、現地調査で集約した情報を活かし、より利用者のニーズに寄り添った、歩行移動支援のためのマップ作製に取り組んでまいります。

マッピングイベントの様子

  • マッピングイベントの様子1
  • マッピングイベントの様子2

市民団体である「Code for Fuchu※」と協働し、府中市周辺でマッピングイベントを実施しています。

※Code for Fuchu ・・・ 東京都府中市を中心に、市民や自治体と連携し、技術の活用で地域課題を解決する団体。

調査結果のGISデータ化

  • 現地調査結果のGISデータ化1
  • 現地調査結果のGISデータ化2

調査結果をGISデータ化。参加者がバリアと感じるものは多種多様で、集約したバリア情報を紙地図上で表現するには限界があります。今後は、スマートフォンアプリやパソコンなどデジタルデバイス上で利活用できる歩行移動支援マップデータの整備を行います。

調査成果は、Code For Fuchuのホームページで公開している他、こちらでも公開を行っております。

活動状況

2021.05.13
「むさし府中バリアフリーマップ」として成果が公開されました。(blog
2020.11.15
是政駅周辺の街歩きイベントに参加しました。
2020.10.24
武蔵台・北山町地区周辺の街歩きイベントに参加しました。
2020.09.27
西府駅周辺の街歩きイベントに参加しました。
2019.11.17
中河原駅周辺の街歩きイベントに参加しました。
2019.09.21
武蔵野台駅周辺の街歩きイベントに参加しました。
2019.06.23
府中駅周辺の街歩きイベントに参加しました。
2018.06.17
府中駅周辺の街歩きイベントに参加しました。

自治体向け福祉マップの作成

地域に設置された福祉関連施設や生活支援施設を地図と一覧表などで表現し、わかりやすく、見やすいものを製作いたします。最終的な形は1枚ものから冊子タイプの印刷物、またWeb用のデータ等、お客様のご要望に合わせて成果物をご用意いたします。

府中市(むさし府中バリアフリーマップ)

府中市の市民協働の集大成として、市民団体「act634」と協働しバリアフリーマップを作製しました。
2019年から2020年にかけて行った6回の街歩きイベントによる現地調査で得た情報をもとに、当社の歩道ネットワークデータベースを活用して地図化しています。
マップ(PDF版)は、府中市のホームページで公開されています。

  • 府中市(むさし府中バリアフリーマップ)表紙
  • 府中市(むさし府中バリアフリーマップ)見開き

武蔵野市(お出かけサポートマップ2016)

主に駅周辺施設のバリアフリー情報を分かりやすくお知らせします。”やさしさ”を全面に出しながらユニバーサルデザインで作製しました。

  • 武蔵野市(お出かけサポートマップ2016)表紙
  • 武蔵野市(お出かけサポートマップ2016)見開き

国分寺市(ぶんじふれあいマップ)

市内の生活支援施設等をプロットし、文字を大きくイラストをふんだんに取り入れ、親しみやすい穏やかなデザインで冊子化しました。

  • 国分寺市(ぶんじふれあいマップ)表紙
  • 国分寺市(ぶんじふれあいマップ)見開き